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離婚時の取り決めを公正証書で残すメリット

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「公正証書」とは、調停や裁判手続きによらずに(金銭債権に対する)強制執行を可能にする公的証書です。

本稿では、離婚時の取り決めを公正証書で残すメリットについて見ていきましょう。

 

離婚時の取り決めを公正証書で残すメリット

 

1.原本が保管される

離婚協議書を公正証書にした場合、作成した文書は保存しなければなりません。

きちんと保存されていれば紛失の心配はありませんが、中には紛失してしまう方もいらっしゃるでしょう。

しかし、地震や水害などの被害で保管していた公正証書を紛失したり、空き巣に入られたりして盗難にあった場合でも、公正証書の原本が役所に保管されているため、再発行できるので安心です。

 

2.食い違いが発生しない

公正証書は、夫婦が一緒に公証役場を訪れ、公証人に作成してもらいます。

当事者が一緒に作成するため、証書の内容に食い違いが生じる可能性が低くなります。

 

3.証拠能力

公正証書は証拠能力が高いこともメリットの一つです。

例えば、離婚後に養育費が未払いになるケースが多いですが、そのような場合の解決策として、法的手段としては「養育費調停」や「民事裁判(債権回収手続き)」が考えられます。

この場合において、裁判上の証拠として公正証書は非常に有力となります。

その他の手続きにおいても、支払い義務があることを認め、早期解決につなげるためには非常に有効であるといえます。

 

4.強制執行

公正証書のメリットの1つとして、相手が約束を守らなかった場合に強制執行ができることが挙げられます。

離婚協議書だけで約束を守らせようとすると裁判手続きが必要になりますが、強制執行認諾文言付公正証書であれば債権者は申立てにより強制執行を行うことができるため、時間と労力を節約することができるといえます。

 

5.相手へのプレッシャー

上述したように、公正証書は証拠としての効力に優れています。

また、公正証書に強制執行認諾文言を付すことで、公正証書を作成した債務者に心理的なプレッシャーを与えることができるといえます。

さらに、債務者側に与えた心理的なプレッシャーにより、紛争をある程度回避できる可能性があります。

 

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